白鯨の金彩も終わり、さっそく仕立てに預けました。
今回裏地は金糸入りの生地を黒く染めた無地のものを合せます。
流水の金泥と鯨の銀泥の部分がきれいに置けて仕立て上がりが楽しみです。
2015/04/28
2015/04/13
現在開催している、「進化する琳派・羽裏展」で描いたデザインが大賞をいただきました。
大賞は蛇と彼岸花と髑髏をモチーフにした「緋華白蠎(ひかはくぼう)」です。
もうひとつは海月をモチーフにした「瀛漾(えいよう)」です。
どちらも毒々しいデザインで、久々に松本ワールド全開の作品になりました。
羽裏は着ると全く見えなくなるものです。二つの作品は「人間の毒」というテーマのもと制作しました。
ここで私が言う「毒」とは人間の醜さ、恐ろしさ、怖さのことを指します。
「緋華白蠎(ひかはくぼう)」は蛇というモチーフの性質で、嫉妬、執念、怨念といったものを身の内に隠すという意図でつくりました。。
「瀛漾(えいよう)」も同様に、海を揺蕩いて獲物を毒手で絡め捕る様は無害に見えて、その実猛毒を秘めて一度は刃向かったものを毒で殺すさまを組み込んだものです。
二つとも羽裏の表地にはあえて、パステル調でやわらかい色合いや模様にしたいです。一見穏やかで、人畜無害にように見えてその実はものすごい怨讐を秘めているというのがテーマになっています。「あの声で、蜥蜴喰らうか、ホトトギス」という感じですね
それと今回、初めてインクジェットプリントで自身の絵を布に染めるという工程を行ったことは今後の活動に大きく糧となるものになりました。野村染工さんの技術力の高さに感謝です。
※画像は、上二つがデジタルのもので、手書きのものをスキャンして色付けしたもので、下が染めたものです。
2015/04/05
2015/04/05
2015/03/28
2015/03/21
2015/03/11